藤の花17

今朝の多摩地域は、よく晴れています。
青い空です。
雲は、霞(かすみ)のような白い雲です。
遠い山々は霞(かす)んで、ほとんど見えません。

朝から、おだやかな太陽が、かがやいています。
やわらかな日の光が、そそいでいます。
風は、ありません。
なんとも、のんびりした春の日光です。

藤(ふじ)の花が、咲いています。
美しい色の花の房が、垂れさがっています。
まことに美しい藤の色です。
うすい紫色と白色です。
なんとも美しい絶妙な色です。
小さな藤色の花が、長い房になって、幾つも幾つも、さがっています。
なんとも美しい春の景色です。

藤の花や桜の花を見ると、地球に、存在するだけで、意味と価値があります。
年を重ねて、人生は、何だったか、と思い返します。
生命をいただいて、地球に生れ生きてきたこと、ほかに何も要りません。

楓(かえで)の若葉、欅(けやき)の若葉、柿(かき)の若葉、葡萄(ぶどう)の若葉、すべてが美しいです。

ウグイスが、啼いてくれます。
美しい声です。
白い小さな蝶も、舞ってきました。
なんとも、美しい春の景色です。

「ほととぎす鳴く羽触(はぶり)にも散りにけり 盛り過ぐらし藤波の花」(万葉集巻十九4193)
「藤波の繁りは過ぎぬ あしひきの山ほととぎすなどか来鳴かぬ」(万葉集巻十九4210)

「草臥(くたび)れて宿かる比(ころ)や藤の花」(芭蕉
 大和行脚のとき 猿蓑)
「朧夜やながくてしろき藤の花」(兼正 阿羅野)

「白藤やこころのかたち指組んで」(北村美都子)
「藤の花水平といふしぐさかな」(市野記余子)