八十八夜9

今朝の多摩地域は、晴れています。
空は、うすい白い雲に、おおわれています。
西も東も、雲が多い朝です。
東の空は、明るいです。
薄日は、あります。

暦の上では、立春から数えて、八十八夜(はちじゅうはちや)です。
狭山(さやま)茶の茶摘みが、盛んだそうです。
川根(かわね)茶も、茶摘みの時季でしょう。
新茶(しんちゃ)の味を、味わえる季節です。

若葉が、美しい季節です。
あたりは、初夏の空気で、いっぱいです。
風は、そよ風です。

人の脳は、ふしぎです。
次から次へと、色々な思いが浮かんでは消えます。
言葉になるのは、ごく一部です。
人の脳は、ふしぎです。
様々な物語が、消えては浮かびます。
いくらかでも、まとまって、実行に移すのは、ごく一部です。

人それぞれ、思いも、物語も、まったく違います。
人の脳は、ふしぎです。
時間によって、日によって、季節によって、年齢によって、思いも、物語も、まったく違います。
人の作る物語は、自然の季節や生物に比べて、ごく小さなものです。
人は、自然の中で、自然とともに、自然に生きている時が、幸いです。

「白牡丹つぎつぎひらきにほひしが 最後の花がけふ過ぎむとす」(斎藤茂吉 春より夏 白き山 昭和21年)
「水すまし流にむかひさかのぼる 汝(な)がいきほひよ微(かす)かなれども」(斎藤茂吉 春より夏 白き山 昭和21年)

「おしなべて人は知らじな 衰ふるわれにせまりて啼くほととぎす」(斎藤茂吉 春より夏 白き山 昭和21年)
「癒えかかる吾にむかひて やすらかに昼もいねよと啼くほととぎす」(斎藤茂吉 春より夏 白き山 昭和21年)

「熟睡して八十八夜かがやけり」(相馬遷子)
「望郷の目覚む八十八夜かな」(村越化石)
「水引の亀も八十八夜かな」(金久美智子)