大寒10

今朝も、多摩地域は、晴れています。
うっすらと青空が見えます。
雲は、うすい白い雲です。

朝から、太陽も、かがやいています。
やわらかな日光が、そそいでいます。
外気は、冷たいです。
風は、ありません。

暦の上では、きょうから立春までが、大寒(だいかん)です。
毎年、一番寒い日が続きます。
夜明け前が、一番暗いというのと同じかもしれません。
この2週間が過ぎれば、春が来るのでしょう。
冬籠りで、過ごすしかありません。
昔の人は、今よりもっと寒さを感じたことでしょう。

山茶花(さざんか)の赤い花びらが、散っています。
おびただしい数の花びらです。
千両(せんりょう)の赤い実が、まだいっぱいなっています。
美しい赤い実です。
柚子(ゆず)の実も蜜柑(みかん)の実も、黄色です。
自然の色は、赤も黄色も、すばらしい色です。
人に、元気を与えてくれます。
おだやかな大寒の日の朝です。

「うつし世の冷たき風を入れぬこと これをわが家の掟(おきて)とぞする」(吉井勇 冬夜沈吟 天彦)
「みづからをいたはりて云ふ もの思(も)はず霜のひびきに聴き入りて居れ」(吉井勇 冬夜沈吟 天彦)

「おのが身の起伏(おきふし)に思ひ入る 夜半はすさまじと聴く霜のひびきを」(吉井勇 冬夜沈吟 天彦)
「たまきはる命はわれのものならず 厳しき冬に堪へてわが居り」(吉井勇 冬夜沈吟 天彦)

「夜や更ん庭燎に寒き古社」(漱石 明治28年)
「西行の白状したる寒さ哉」(漱石 明治28年)
「何となく寒いと我は思ふのみ」(漱石 明治28年)

「本町(ほんちゃう)の木戸りんとして寒(さむさ)哉」(一茶 七番日記 文化11年)(註)本町=江戸日本橋本町。当時、屈指の繁華街。
「両国が掃(は)き庭に成る寒哉」(一茶 七番日記 文化11年)(註)掃き庭=掃き清めた庭。盛り場の静まり返った様子か。

大根13

今朝も、多摩地域は、晴れています。
青い空も、西の方に、少し見えます。
東の空には、灰色の雲があります。
雲の切れ間から、太陽が照ります。
薄日(うすび)が射してきます。
西の空は、白い雲です。

隣の家から、大根(だいこん)をいただきました。
今年は、出来が余り良くないそうです。
それでも見事に太い大根です。

大根は、白いです。
雲も、雪も、水仙の花も、白いです。
白さは、地球の一つの色です。
人が美しいと思うのは、色でも形でも雰囲気でも、人の命を助けてくれるものです。
人を元気にしてくれるものは、美しいと感じるのでしょう。
人の免疫力を増してくれるでしょう。
地球の全てに、美しさを感じる時、人の健康を増してくれるでしょう。
大根は、ありがたい冬の根菜です。

「寒つばき深紅(しんく)に咲ける小(ち)さき花 冬木の庭の瞳(ひとみ)のごとき」(窪田空穂 冬庭 去年の雪 昭和41年)
「人参の黄なる汁もて 六神丸(ろくしんぐわん)朝あさ嚥(の)みて老を養ふ」(窪田空穂 冬庭 去年の雪 昭和41年)

「寒き日を炬燵あたたかに籠(こも)りては 心集めて事に勤(いそ)しむ」(窪田空穂 冬庭 去年の雪 昭和41年)
「父母(ちちはは)が形見の身なり いとせめて病はすなとおもへど難し」(窪田空穂 冬庭 去年の雪 昭和41年)

「煮大根味見の妻の顔が好き」(吉野孟彦)
「清貧やおろし大根つんと好き」(戸板幽詩)

夕焼け10

今朝は、多摩地域は、晴れてきました。
昨日の雨は、やみました。
まだ雲は多い朝です。
気温は、温かになっています。

まだ青空は、見えません。
西も東も、うすい灰色の雲に、おおわれています。

晴れると、夕方5時前の西の、夕焼け空が、見事です。
すばらしい茜(あかね)色に輝きます。
なんと美しい色か、と感動します。

まことに、太陽のおかげです。
まことに、美しい地球です。
すべての生物が、夕焼けの恩恵を受けているでしょう。

今朝も、蜜柑(みかん)を輪(わ)切りにして、挿(さ)しておきます。
鵯(ひよどり)だけが、来ています。
もう少し晴れれば、眼白(めじろ)も、来るかもしれません。
空の色、雲の流れを眺めているだけで、世の憂(う)さを忘れます。

「冬空の西夕焼す つづきわたる大根畑のさ緑(みどり)明(あか)りて」(木下利玄 大根畑 一路)
「西空の夕焼けに立つ冬木の枝繁(えだしげ)に黒しも 大地すでに凍て」(木下利玄 大根畑 一路)
「冬空の西夕焼けて くきやかに富士連山を磨(と)ぎ出しにけり」(木下利玄 大根畑 一路)

「夕やけや唐紅(からくれなゐ)の初氷」(一茶 八番日記)
「夕やけや夕山雉(きぎす)赤鳥居」(一茶 七番日記 文化8年閏2月)
「夕やけにやけ起(おこ)してや鳴く蛙」(一茶 七番日記 文化13年)

冬深し4

今朝は、多摩地域は、曇り空です。
西の方は、黒々とした灰色の雲が出ています。
東の方は、灰色の雲が、やや切れています。

青空は、見えません。
太陽も、照りません。
日も射してきません。

外気は、冷たいです。
あたりの木々も、寒々とした風景です。
冬深しです。

時々、今にも、雨が降りそうな、暗い天気になります。
眼白(めじろ)は、来ません。
鵯(ひよどり)だけが、様子見に、やってきました。
空腹なのか、皮だけの蜜柑をつついています。
今やるから、少し待っていてくれ。
冬深しです。

「雪つもるけふの夕をつつましく あぶらに揚げし干柿(ほしがき)いくつ」(斎藤茂吉 氷柱 小園)
「目のまへに並ぶ氷柱(つらら)に ともし火のさす時 心あらたしきごと」(斎藤茂吉 氷柱 小園)
「みちのくにありて思へど とりがなく東(あづま)の山も雪ふるらむか」(斎藤茂吉 氷柱 小園)

「冬深し手に乗る禽の夢を見て」(飯田龍太 山の木 昭和46年)
「冬深し古磁器はひとの眼をはなれ」(飯田龍太 山の木 昭和50年)
「冬深し扉すとんと地にひびき」(飯田龍太 涼夜 昭和52年)

柚子湯13

今朝も、多摩地域は、晴れています。
やや雲が多い朝です。
西の方に、青い空が、うっすらと見えます。
青は、美しい色です。

薄日(うすび)も、射してきました。
やわらかな日の光です。
あたたかな日の光です。
何よりも、ありがたい日の光です。

昨夜、柚子(ゆず)を少し、風呂の湯の中に浮かべました。
柚子湯(ゆずゆ)です。
柚子の香りで、生き返りました。
まことに、この上ない最高の贅沢(ぜいたく)をしました。

今朝も、蜜柑(みかん)を、葡萄と柿の枯枝に挿して、おきました。
眼白(めじろ)が、啄(ついば)みに来るのを待ちます。

柑橘は、まことに、すばらしい果実です。
香りも、色も、形も、中の実も、天下の逸品です。
おかげで、人や小鳥の免疫力を高めてくれそうです。

「佛手柑(ぶしゅかん)の汁(しる)を魚のうへにかけ うそ寒く食(を)す夕かれひかな」(吉井勇 身辺の冬 天彦)
「雲見れば羅漢の形してゐたり 空おもしろしあかず眺めむ」(吉井勇 身辺の冬 天彦)

「今日までをよくぞ生き来し身とおもひ 火桶にむかひ眼(まなこ)閉づるも」(吉井勇 身辺の冬 天彦)
「冬空を見つつ冷たき酒酌むを せめて怒りのやりばとぞする」(吉井勇 身辺の冬 天彦)

「にこにこと柚子浮いてゐる一番湯」(岩木茂)
「柚子湯して命の末の見ゆるかな」(小林康治)

「柚湯出て童女ねむれる頬赤し」(水原秋櫻子
「柚の香して湯上りのはや縫へりけり」(森澄雄 花眼)

小正月

今朝も、多摩地域は、晴れています。
西の方には、青い空が見えます。
遠い丹沢の山々も、見えます。
東の空には、白い雲が、多くあります。

太陽は、まだ雲のかげです。
日の光はまだ薄日(うすび)です。
雲の切れ間の青は、美しい青です。
冷たい外気です。

暦の上では、きょうは、小正月(こしょうがつ)です。
もう正月も、半ばです。
月日の経つのが、いっそう速く感じます。

もう紅梅の枝に、花の蕾(つぼみ)が見えます。
梅の蕾が、春を教えてくれます。
にわかに、うれしくなります。
梅の木の体内時計は、すばらしく正確です。
梅の蕾は、すべてのものに元気を、あたえてくれます。

鵯(ひよどり)が、来ています。
昨日は、椋鳥(むくどり)も、来ました。
椋鳥は、鵯と、喧嘩していました。
鵯は、羽を震わせていました。
椋鳥に、かないませんでした。
おだやかな小正月の朝です。

「朝あけの窓ふく風は寒けれど 春にやあれや梅の香ぞする」(従三位親子 春の歌のなかに 玉葉集春)
「梅の花うすくれなゐに咲きしより 霞色づく春の山陰」(後京極摂政前太政大臣 春の歌 玉葉集春)
「山里の梅のたち枝の夕霞 かかるすまひを訪ふ人のなき」(前大僧正慈鎮 玉葉集春)

「琴鼓ならべかけたる睦月哉」(子規 明治27年)
「ひもじさの餅にうれしき睦月哉」(子規 明治28年)
「一年は正月に一生は今にあり」(子規 明治30年)

柚味噌6

今朝も、多摩地域は、よく晴れています。
雲ひとつ、見あたりません。
遠い丹沢の山々も、くっきり見えます。

朝から太陽が、かがやいています。
まことに、ありがたい日光です。
やわらかな日の光が恵みです。

柚味噌(ゆずみそ)をいただきました。
すばらしく旨い味噌です。
なんと言っても、柚子の香りがします。
柚子の香りも柚子の酸味も、百薬の長でしょう。
人の免疫力を上げてくれるでしょう。
柚子と柚子味噌を下さった方に感謝します。

「徒然草」(117段)では、よき友の筆頭は「ものくれる人」です。
ものをくれる人は、人に対しケアのできる人でしょう。
他人だけでなく、自分自身にもケアのできる人かもしれません。
ケアは、健康で長生きするコツかもしれません。
すばらしいケアの気持ちの持ち主です。

今朝も、蜜柑の実を半切りにして、枯枝に挿しておきます。
鵯(ひよどり)も眼白(めじろ)も、啄(ついば)みに来てくれました。
ささやかながら、わたしの小鳥と自分へのケアのつもりです。

「春来むと人は云へれど風さむく わが家の屋根は朝ごとに霜」(吉井勇 残冬抄 天彦)
「柑子の実熟れて音なく落つるなり いくさに死にし人おも(も)ふゆふべ」(吉井勇 残冬抄 天彦)
「しめやかに生きむと思(も)へば 鉄瓶のたぎちの音もにくからなくに」(吉井勇 残冬抄 天彦)

「昨夜星落ち今朝柚味噌届く」(子規 明治29年)
「客あり柚味噌探し得つ只一つ」(子規 明治29年)
「柚子の玉味噌の火焔を吐かんとす」(子規 明治29年)

凍る14

今朝も、多摩地域は、よく晴れています。
青い空です。
西の方に、うすい白い雲があるだけです。

朝から太陽が、かがやいています。
あたたかな日の光が、そそいでいます。
ありがたい日光です。
風は、ありません。
外気は冷たいです。
小鳥用の水桶に、厚い氷が張っています。
何もかも、凍(こお)るような冷たい朝です。

蜜柑(みかん)の実は、鵯(ひよどり)が来て、すぐに食べてしまいます。
体が大きいので、仕方ありません。
眼白(めじろ)は、残りかすを食べるしかありません。
体が小さいので、仕方ありません。

水仙(すいせん)の花が、元気です。
この冷たい空気の中で、よく咲いてくれます。
水仙の花や、眼白は、人の免疫性を上げてくれるでしょう。
ありがたい存在です。
おだやかな冬の日です。

「むかし思ふさ夜の寝覚の床さえて 涙もこほるそでにうへかな」(守覚法親王 冬歌とてよみ侍りける 新古今集冬)
「立ちぬるる山のしづくも音絶えて まきの下葉に垂氷(たるひ)しにけり」(百首歌奉りし時 新古今集冬)
「かつ氷りかつはくだくる 山河の岩間にむせぶあかつきの声」(皇太后宮大夫俊成 題しらず 新古今集冬)

「生きながらひとつに氷(こほ)る海鼠(なまこ)哉」(芭蕉(木曽の谿))
 「ほどけば匂ふ寒菊のこも」(岱水
「代官の仮屋に冬の月を見て」(翁)
 「水風呂桶(すいふるをけ)の輪(わ)を入(いれ)にけり」(仝)
「酢(す)の糟(かす)を捨(す)つれば汐(しほ)の引(ひい)て行」(岱水)
 「けふも遊んでくらす相談」(仝)
「親の時はやりし医者の若手共」(翁)
 「座敷しづまる能のはじまり」(岱水)
「香箸(かうばし)のからりとしたる夜明前(よあけまへ)」(翁)
 「旅から物のあたるしらがゆ」(岱水)
「麻衣(あさぎぬ)を馬にも着(き)する木曽の谷」(翁)
(註)寒菊のこも=こも包みを開き寒菊の匂いを賞味する。(註)香箸(かうばし)=香をたくとき、香をはさむ木の箸。(註)あたる=飲食物が体に障ること。(註)麻衣(あさぎぬ)=麻で作った着物。

冬の月15

今朝も、多摩地域は、晴れています。
青い空が、ひろがっています。
白い雲が、西の方に、あります。
外気は、冷たい朝です。

太陽が、かがやいています。
あたたかな日光です。
おだやかな日光です。
氷が、張っています。

昨夜は、月が、出ていました。
半弦の冬の月でした。
美しい月でした。

今朝も、眼白(めじろ)が、2羽で、来ています。
並んで、蜜柑(みかん)の実を啄(ついば)んでいます。
小さな口で忙しそうです。
黄緑の美しい羽が、日の光に光っています。

やはり人は、遠い星からきて、地球に生まれます。
この素晴らしい地球で、生きて、昼は、花や小鳥を見ます。
夜は、月を見ます。
人生は、その素晴らしい繰り返しです。
地球で亡くなれば、身は地球に残して、心はまた遠い星に去ります。
すばらしい宇宙の星を旅する人生です。

「ひとりすむ片山かげの友なれや 嵐にはるる冬の夜の月」(西行法師 山家集冬)
「澄みのぼる空にはくもる影もなし 木かげしぐるる冬の夜の月」(前右兵衛督為教 玉葉集冬)

「足もともしらけて寒し冬の月」(我眉 炭俵)
「魚店や莚(むしろ)うち上げて冬の月」(里東 炭俵)

「この木戸や鎖(じょう)のさされて冬の月」(其角
「つめたさの身にさし通す冬の月」(杉風 閑居 裸麦)

日向ぼこ7

今朝も、よく晴れています。
青い空です。
美しい青です。
雲ひとつ、見あたりません。
遠い山々が、はっきり見えます。

朝から太陽が、照っています。
あたたかな日の光が、そそいでいます。
やわらかな日の光です。
うれしい日向(ひなた)ぼこが、できます。
冬の日向だからこそ、です。
日向にいると、何も考えません。
ただ、ぼおおっとします。

蜜柑の実に、まず、鵯(ひよどり)が来ます。
鵯は、2羽で、喧嘩します。
つぎに、眼白(めじろ)が来ます。
目白は仲好しです。
蜜柑(みかん)の実は、お布施(ふせ)かもしれません。
来てくれる小鳥への感謝のしるしです。

「冬の日の光明るむ 籠のなかに寂しきものか小鳥のまなこ」(赤彦 冬 大正11年)
「昼は遊び夜は眠れり ただ一つ籠に飼はるる小雀(こがらめ)あはれ」(赤彦 冬 大正11年)
「ひとりして籠(こ)に遊びゐる 小雀(こがらめ)の鳴く音寂しも冬深みつつ」(赤彦 冬 大正11年)

「青凍ての空きらきらと日向ぼこ」(日野草城 昭和8年)
「自動車がぴかぴか通ろ日向ぼこ」(日野草城 昭和8年)