すだち8

今朝は、よく晴れています。
青い空が、見えます。
白い雲も、見えます。
秋晴れの天気です。

すだち(酢橘)を、いただきました。
毎年、徳島の木内宏さんが、贈ってくださいます。
今年は、ご自分の家の木から、ご自分で、収穫されたものです。
すばらしい酢橘(すだち)です。
さっそく、半分に切って、汁を絞ると、最高の味と香りを頂きました。
まことに、幸せな気持ちで、いっぱいになります。
ご近所にも、お裾(すそ)分けして、喜んでいただきました。

赤く色づき始めた柿の実が、秋の日光に照らされています。
うすい藍色の朝顔(あさがお)の花も、少し赤紫を帯びて、まだ咲いています。
うすい紅色の芙蓉(ふよう)の花も、まだ咲いています。
静かな、静かな、申し分のない秋の日です。

「村みちは飼飯野(けひの)に入らし 松のなか砂地(すなぢ)のおくに大寺のあり」(中村憲吉 飼飯の松原 大正14年)
「松原にほかにも村はあらめども 眼(め)のとどかざる飼飯(けひ)の松ばら」(中村憲吉 飼飯の松原 大正14年)
「浪の音浜にしづかなり 松ばらが明(あかる)くなりてさやに聞(きこ)え来(く)」(中村憲吉 飼飯の松原 大正14年)

「うらぶれて土佐三界に日を経れば 酢橘(すだち)の香にも涙さそはる」(吉井勇 身辺の冬 天彦)

「朝発すちの屋島に買ひし酢橘かな」(河野友人)
「空澄みて今年もすだち贈る頃」(藤江駿吉)

秋彼岸8

今朝の多摩地域は、曇り空です。
朝方は、雨が降っていました。
今は、やんでいます。

白い薄い雲が、おおっています。
東の空は、やや明るいです。
西の空の灰色の雲は、切れて浮かんでいます。

きょうは、秋彼岸(あきひがん)の中日です。
にわかに、肌寒い天気です。
気温は、低いです。

彼岸花(ひがんばな)が、咲いています。
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)は、いつ見ても、燃えるような赤い花です。
この花は、強い花です。
かならず、お彼岸には、ひらいてくれます。

朝顔(あさがお)の花も、ひらいています。
やや紫色になっています。
縷紅草(るこうそう)の花も、咲き出しました。
濃い紅色の小さな花です。
紫蘇(しそ)の花は、もっと小さな、小さな白い花です。

この花々は、何よりも、心を和ませてくれます。
季節ごとに咲いてくれる、こうした花々のおかげです。
人も、こうして生きていられます。
この花々は、元気をくれます。
まことに、ありがたい秋の花々です。

「おく露もなさけぞ深き もも草の花のひもとく朝霧の庭」(前右近大将公顕 秋の歌の中に 玉葉集秋)
「村雨のはるる日影に 秋草の花野の露やそめてほすらん」(大江貞重 玉葉集秋)

「いづくよりおくとも知らぬ 白露のくるれば草のうへに見ゆらん」(前大納言為兼 露をよみ侍りし 玉葉集秋)
「みだれふす野辺の千種の花のうへに 色さやかなる秋の白露」(従三位為信 三十首の歌めされ侍りし時、草花露 玉葉集秋)

「爺と婆淋しき秋の彼岸かな」(漱石 明治28年)
「悔いるこころの曼珠沙華燃ゆる」(山頭火 柿の葉)
「お彼岸のお彼岸花をみほとけに」(山頭火 山行水行)

紫蘇の花12

今朝も、晴れています。
多摩地域は、雲が多い朝です。
午後、雨が降るかもしれない予報です。

今は、東の空は、明るいです。
薄日(うすび)が射しています。
西の空には、やや、うすい灰色の雲が見えます。

風は、ありません。
少し涼しさを感じます。
秋の空気です。

雑草の中に、紫蘇(しそ)の花が見えます。
白い小さな、小さな花です。
穂の先に、2、3ミリの花が、咲いています。
やがて紫蘇の実がなるでしょう。

露草(つゆくさ)の花も、まだ咲いています。
青い瑠璃(るり)色の中に、小さな黄色が見えます。
縷紅草(るこうそう)の花も、咲きはじめました。
ギザギザの葉の、長い蔓(つる)を伸ばしています。
濃い紅色の小さな花です。
みんな珠玉のような秋の花々です。

「秋さびしもののともしさ ひと本(もと)の野稗(のびえ)の垂穂(たりほ)瓶(かめ)に挿したり」(古泉千樫 稗の穂 大正13年)
「秋の空ふかみゆくらし 瓶にさす草稗(くさびえ)の穂のさびたる見れば」(古泉千樫 稗の穂 大正13年)

「夕影や色落す紫蘇の露重み」(杉風
「雑草に交らじと紫蘇匂ひ立つ」(篠田悌二郎)

小灰蝶13

今朝も、快晴です。
青空が、ひろがっています。
美しい秋の空です。
白い綿のような雲が、ながれています。

空気は、さわやかです。
秋晴れの天気です。
湿気はほとんど、感じません。
朝は、涼しさを覚えます。

太陽が、かがやいています。
秋の日光です。
小さな蝶が2匹で、舞っています。
やや色のついた小灰蝶(しじみちょう)です。
仲むつまじく、楽しそうです。

朝顔の花が、あっちを向き、こっちを向き、幾つも咲いています。
うすい藍色の花です。
音もなく、ひらいています。
まことに、美しい秋の日です。

「むらさきの松虫草(まつむしさう)の花のゆれに 心をひかれ居しに驚く」(中村憲吉 冨士見野 大正10年秋。東京よりめぐりて帰路をあそぶ)
「富士見野にひとりの旅を下(お)りてあそび 秋風の吹くをいたくおぼゆる」(中村憲吉 冨士見野 大正13年)

「やよや蝶そこのけそこのけ湯がはねる」(一茶 七番日記 文化13年)
「門畠(かどはた)や烏叱れば行く小蝶」(一茶 七番日記 文化13年)
「鹿ねらふ手を押(おさ)へたる小てふぃかな」(一茶 七番日記 文化13年)

曼珠沙華12

今朝は、曇り空です。
青空は、見えません。
うすい白い雲に、おおわれています。
西の方は、やや灰色の雲が薄くなっています。

東の方は、明るいです。
薄日(うすび)は、あります。
蝉(せみ)は鳴きません。
静かな、静かな秋の朝です。

きょうから、秋彼岸に入ります。
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の花が、咲きはじめています。
彼岸花を見ると、なぜか、なつかしさが胸に、せまります。
遠い昔のふる里の土手を、思い出すのかもしれません。

この花が、こんなに赤いのは、どうしてか、と思いました。
やはり、地上に降りて来る先祖の魂と、関係があるのかな、と思いました。
お墓の所にも、咲いているのは、その証拠かな、とも思いました。
今はただ、昔のお墓や土手の景色が、やたら、なつかしく思い出されるだけです。

朝顔(あさがお)の花は、まだ咲いてくれます。
うすい藍色が多いです。
朝顔の花を見ると、まことに、心が和みます。
朝顔の花を見ると、まことに、力(ちから)をいただきます。

「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)の花あかあかと咲くところ 牛と人とが田を鋤きてゐる」(白秋 閻魔の反射 雲母集)
「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)茎立(くきだち)しろくなりにけり この花むらも久しかりにし」(白秋 こほろぎの髄 白南風)

「紅(こう)を眼にとめて曼珠沙華ぞと思ふ」(山口誓子 激浪 昭和19年9月20日)
「落窪を真紅にしたり曼珠沙華」(山口誓子 激浪 昭和19年9月20日)

守宮13

今朝も、よく晴れています。
青い空が、ひろがっています。
美しい青です。
西の方に、白い雲が、少し見えます。

今朝、雨戸をあけると、小さな守宮(やもり)が、逃げました。
子どものような小さな守宮です。
少し前には、大きな守宮がいました。
大昔の生き残りのような姿です。
奴が、うろちょろ、してくれると、なんとなく、安心します。

台風が去って、秋のような空気です。
風は、さわやかです。
遠い丹沢の山も、見えます。

小さな黄色の蝶(ちょう)が1匹、舞ってきました。
まことに、美しい色です。
こんなに美しい生き物が身近かにいる、すばらしい地球です。

「ひぐらしを一とき急(せ)きて鳴かしめしばかりに 谷の雨すぎにけり」(中村憲吉 雨後の山内 昭和2年)
「梵鐘(かね)の音いまだ撞(つ)かざる 山内(さんない)は夕斎(ゆふとき)まへの明るさにあり」(中村憲吉 雨後の山内 昭和2年)

「山ざとに秋を早めに刈る稲は いまだもあをし霧しとそなる」(中村憲吉 山峡秋景 昭和8年)
「雨あとはあさより日照れ 川かみの山かひの霧ながれ出づれど」(中村憲吉 山峡秋景 昭和8年)

「独り居(い)の灯に下りてくる守宮かな」(篠原鳳作)
「月明やジュラ紀の影を守宮曳く」(高尾峯人)
「遅滞稿はげます夜ごと守宮来て」(浅野正)

台風一過2

今朝は、よく晴れています。
まっ青な空が、ひろがっています。
雲ひとつ、見あたりません。
太陽が、カンカン、照っています。

台風一過です。
今は暑い日光が、そそいでいます。
遠く、丹沢の山々も、見えます。

今朝は未明、夜中の1時頃から5時頃まで、多摩地域も、大荒れの天気でした。
強い雨と、暴風が荒れ狂いました。
木々の葉は飛び散り、枝は折れました。
柿の実も、たくさん落ちました。

あんな強風にも、木々は倒れないでいます。
強い木々です。
そういう強い木々だけ、生き残ってきたのでしょう。
これから本格的な秋になるようです。

「ゆく道に倒れ木いよよ多くして 外海(ぐわいかい)白く見えにけるかも」(古泉千樫 暴風雨の跡 大正6年)
「大木(たいぼく)の根こぎたふれし道のべに すがれて赤き曼殊沙華(まんじゅしゃげ)の花」(古泉千樫 暴風雨の跡 大正6年)

「颱風(たいふう)が掴んでゆする家の棟」(日野草城 昭和9年)
「颱風(たいふう)に仆されし塀仰向に」(日野草城 昭和9年)

秋の雨20

今朝は、多摩地域も、雨が降っています。
台風が、九州に近づいている影響のようです。
関東は、激しい雨ではありません。
秋の雨です。
ときどき、バラバラ、と降ります。

風も、強く吹いていません。
気温は、低いです。
摂氏21、2度くらいでしょう。
今年は、夏も秋も、天候不順です。

朝顔の花は多く、しぼんだままです。
雨の中、うすい藍色の花の朝顔が、2、3個、ひらいています。
まことに、心が和みます。
芙蓉(ふよう)の花は、うなだれています。

柿(かき)の実は、だんだん、大きくなっています。
少しずつ、赤みを増しています。
柿の葉は、いつのまにか、少なくなりました。
雨の中、ハラハラ、散っています。
柿の実も、肌寒さを感じる秋の朝です。

「秋雨(あきさめ)のひねもすふりて夕(ゆふ)されば 朝顔(あさがほ)の花しぼまざりけり」(長塚節 ゆくりなくも宿のせまき庭なる朝顔の垣をのぞきこみて 大正3年)
「朝顔(あさがほ)の垣(かき)はみなしき 秋雨(あきさめ)をわびつつけふもまたいねてあらむ」(長塚節 十月一日、庭のあさががほけさは一つも花をつけず 大正3年)

「秋雨や蕎麦をゆでたる湯の臭い」(漱石 明治32年)
「耳の底の腫物を打つや秋の雨」(漱石 明治44年)

松茸2

今朝は、多摩地域は、曇り空です。
西の方は、うすい、灰色の雲が、出ています。
東の方も、やや灰色の雲です。
雨が、ポツポツ、降って来ました。

風が少し、あります。
台風が、九州に近づき、上陸しそうです。
湿度は、かなり高いです。
気温は、摂氏24度くらいと、あまり高くないです。

昨日、大阪の原田浩二さんが、松茸(まつたけ)を送ってくださいました。
今では、大変な貴重品です。
幾本もの、立派な松茸です。
中国、雲南省の松茸ということです。
さっそくお吸い物でいただきました。
すばらしい秋の香りと味を、いただきました。

「露しげき朝(あした)の腹のをみなへし ひと枝折らん袖は濡るとも」(大納言師頼 堀河院御時百首歌たてまつりける時よみ侍りける 千載集秋)
「をみなへしなびくを見れば 秋風の吹き来る末もなつかしきかな」(前中納言雅兼 法性寺入道前太政大臣家にて、女郎花随風といへる心をよめる 千載集秋)

「松茸や知らぬ木の葉のへばりつく」(芭蕉
「松茸は皇帝栗は近衛兵」(阿波野青畝
「松茸の香りも人によりてこそ」(虚子

夕焼け9

今朝も、多摩地域は、晴れています。
やや雲が多い朝です。
青空が、東の方に、うすく見えます。

朝から、太陽は、輝いています。
おだやかな日光が、そそいでいます。
秋の日射しです。

茶色くなった葡萄(ぶどう)の葉が、秋の日に照らされています。
やや赤みを帯びた柿の実も、累々(るいるい)と、秋の日に光っています。
桜の葉も、黄色く、色づいてきています。
ときどき、音もなく柿の葉が、ハラハラ、散ります。

きのうも、おとといも、夕焼け空でした。
大きな、赤い夕焼けでした。
この雄大な、茜(あかね)色の空は、すばらしい、としか言えません。
こんな美しい夕焼けが、見られるだけ、幸いです。

「游さればたま散る野辺の女郎花 まくらさだめぬ秋風ぞ吹く」(左近中将良平 千五百番歌合に 新古今集秋)
「さびしさはその色としもなかりけり まき立つ山の秋の夕暮」(寂蓮法師 題しらず 新古今集秋)

「夕焼けて西の十万億土透く」(山口誓子
「夕焼の中執心す油蝉」(山口誓子 激浪 昭和19年)